治療について

術後治療について

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乳がん術後の治療は、がんのタイプにより大きくことなります。

術後の治療方針は、手術日から3週間後の外来で、切除したがんの性質(病理結果)をみた上で決定いたします。

〇すべてが非浸潤がんであった場合

術後の全身治療は不要で、部分切除の場合は放射線治療、乳房切除の場合は、術後治療はなしとなります。術後の病理結果で浸潤がんを認めた場合は、浸潤がんに沿った治療を行うこととなります。放射線治療は、病理結果報告後2週間程度で開始となります。

〇浸潤がんの場合

浸潤がんの場合には、再発予防を目的に、乳がんのサブタイプに沿った薬物療法を施行します。術後治療の決定には、がんの進行度、がんのタイプ、そして患者さんの全身状態や希望が反映されます。医療者と十分相談の上、納得のいく治療を受けてください。

サブタイプ別の治療を以下にお示しします。

〇Luminal A (ルミナールA)

術後は、病理結果を確認の上、ホルモン治療を開始いたします。乳房切除で多数のリンパ節転移がある場合、乳房部分切除の場合は、放射線治療の追加が必要となります。放射線治療は、術後4~5週間程度で開始いたします。ホルモン治療と放射線治療は一緒にすることができます。術後の病理結果で増殖能力のあるLuminal Bという乳がんであることが判明することもあります。その場合は、治療に抗がん剤治療の選択肢が出る場合があります。

〇Luminal B(ルミナールB)

術後は病理結果を確認の上、抗がん剤治療とホルモン治療を施行いたします。放射線治療が必要な方の場合、放射線治療は抗がん剤治療の後となります。ホルモン治療は、抗がん剤終了後に開始し、放射線治療といっしょに行うことができます。
抗がん剤の効果を予測する検査があります。(Oncotype Dx
進行度が高い場合、分子標的治療薬の追加の選択肢もあります。(CDK4/6阻害薬)

〇Luminal HER2 (ルミナールハーツー)

術後は病理結果を確認の上、抗がん剤治療、分子標的治療(ハーセプチン)、ホルモン治療を施行いたします。放射線治療が必要な方の場合、放射線治療は抗がん剤治療の後となります。ホルモン治療は、抗がん剤終了後にハーセプチンとともに開始し、放射線治療といっしょに行うことができます。術前治療で抗がん剤治療を受けられた患者様は、術後はハーセプチンとホルモン治療±放射線を同時に開始いたします。

〇HER2 (ハーツー)

術後は病理結果を確認の上、抗がん剤治療、分子標的治療(ハーセプチン)を施行いたします。放射線治療が必要な方の場合、放射線治療は抗がん剤治療の後となります。術前治療で抗がん剤治療を受けられた患者様は、術後はハーセプチン治療±放射線を施行することとなります。

〇Triple Negative (トリプルネガティブ)

術後は病理結果を確認の上、抗がん剤治療を施行いたします。放射線治療が必要な方の場合、放射線治療は抗がん剤治療の後となります。術前治療で抗がん剤治療を受けられた患者様は、フォローアップ±放射線治療となります。

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