Department of Gynecology
産婦人科
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産婦人科
産婦人科について
産婦人科では、周産期医療や婦人科腫瘍の治療を中心に、月経異常や更年期障害などの内分泌疾患・性感染症・帯下異常など、産婦人科疾患を総合的に診察しています。また、周産期医療では、地域周産期医療センターとして、自然分娩をはじめ、麻酔分娩(無痛分娩、和痛分娩)にも力を入れており、分娩リスクが低い方には、助産師外来も実施しています。
その他、立ち合い分娩、早期母子接触(カンガルーケア)、母子同室なども行っています。婦人科腫瘍では、子宮筋腫・子宮ポリープ・卵巣のう腫などの良性疾患に対する診断から治療を、子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの悪性疾患に対する診断から緩和医療を含めた治療を広く実施しています。
治療について
子宮筋腫・子宮ポリープ・卵巣のう腫などの良性疾患に関しては、手術療法や薬物療法を中心に実施します。手術療法に関しましては、開腹手術・内視鏡手術(腹腔鏡手術・子宮鏡手術)・腟式手術などを行い、負担の少ない治療を目指します。また、薬物療法ではホルモン療法など症状や病態に応じた治療を実施しています。 子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がんなどの悪性疾患に関しては、手術療法・化学療法(抗がん剤)・放射線療法を中心に、分子標的薬の使用や終末期医療(緩和ケア)も行っています。 その他、月経異常や更年期障害に対する薬物療法(ホルモン療法や漢方治療など)や周産期の治療として帝王切開術・子宮頸管縫縮術なども行っています。
医師紹介
部長
桃原 祥人(ももはら よしひと)
専門分野
- 周産期
- 内視鏡手術
経歴
- 出身大学:東京医科歯科大学
- 医師免許取得年:1992年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定産婦人科専門医 ・指導医
- 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)
- 日本周産期・新生児医学会NCPR(Aコース)修了
- 日本産科婦人科遺伝診療学会認定(周産期)
- 日本産婦人科学会JOGa_器質性月経困難症に対する適正なホルモン療法等に係る研修修了
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
周産期科部長
宮下 進(みやした すすむ)
専門分野
- 周産期医学
- 超音波医学
- 胎児診断・治療学
- 新生児医学
- 臨床遺伝学
経歴
- 出身大学:東京医科歯科大学
- 医師免許取得年:1991年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定産婦人科専門医・指導医
- 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)・代表指導医
- 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)・指導医
- 日本超音波医学会超音波専門医・指導医
- 日本周産期・新生児医学会NCPR(Aコース)インストラクター
- 日本胎児心臓病学会胎児心エコー認証医
- 母体保護法第14条による指定医師
- 人類遺伝学会・遺伝カウンセリング学会臨床遺伝専門医
- 日本産婦人科遺伝診療学会認定(周産期)
- 東京科学大学医学部臨床教授
- 東京科学大学非常勤講師
- 東北大学非常勤講師
- 日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)認定インストラクター
医長
萩原 佐江子(はぎはら さえこ)
専門分野
- 産婦人科全般
経歴
- 出身大学:信州大学
- 医師免許取得年:2001年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定認定産婦人科専門医
- 日本周産期・新生児医学会周産期専門医(母体・胎児)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
医師
桐ケ谷 奈生(きりがや なお)
専門分野
- 産婦人科一般
経歴
- 出身大学:愛知医科大学
- 医師免許取得年:2015年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定産婦人科専門医
- 日本周産期・新生児医学会NCPR(Aコース)修了
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
医師
船崎 俊也(ふなざき しゅんや)
専門分野
- 産婦人科全般
経歴
- 出身大学:鳥取大学
- 医師免許取得年:2016年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定産婦人科専門医
- 日本周産期・新生児医学会NCPR(Aコース)修了
医師
大石 愛奈(おおいし あいな)
専門分野
- 産婦人科全般
経歴
- 出身大学:昭和大学
- 医師免許取得年:2017年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定産婦人科専門医
- 日本周産期・新生児医学会NCPR(Aコース)修了
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
医師
佐々木 美鳩(ささき みはと)
医師
平井 佑奈(ひらい ゆうな)
外来担当医表・休診表
診療科 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
産婦人科 | 午前 | 新患 | 交代制 | 交代制 | 交代制 | 交代制 | – | – |
予約外・ドック・1ヶ月健診 | 交代制 | 交代制 | 交代制 | 交代制 | 交代制 | – | ||
市がん検診 | 榎本 直美 | – | – | – | – | – | ||
産科予約再診 | 萩原 佐江子 | 桃原 祥人 船崎 俊也 |
平井 佑奈 | 宮下 進 | 桐ケ谷 奈生 佐々木 美鳩 |
– | ||
婦人科予約再診 | 佐々木 美鳩 宮下 進 |
平井 佑奈 | 桃原 祥人 桐ケ谷 奈生 |
萩原 佐江子 | 船崎 俊也 | – | ||
特殊外来 | 助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
– | ||
午後 | 特殊外来 | 助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
助産外来 母乳外来 |
– |
診療科
産婦人科
午前
月
新患
交代制
予約外・ドック・1ヶ月健診
交代制
市がん検診
榎本 直美
産科予約再診
萩原 佐江子
婦人科予約再診
佐々木 美鳩
宮下 進
特殊外来
助産外来
母乳外来
火
新患
交代制
予約外・ドック・1ヶ月健診
交代制
市がん検診
–
産科予約再診
桃原 祥人
船崎 俊也
婦人科予約再診
平井 佑奈
特殊外来
助産外来
母乳外来
水
新患
交代制
予約外・ドック・1ヶ月健診
交代制
市がん検診
–
産科予約再診
平井 佑奈
婦人科予約再診
桃原 祥人
桐ケ谷 奈生
特殊外来
助産外来
母乳外来
木
新患
交代制
予約外・ドック・1ヶ月健診
交代制
市がん検診
–
産科予約再診
宮下 進
婦人科予約再診
萩原 佐江子
特殊外来
助産外来
母乳外来
金
新患
–
予約外・ドック・1ヶ月健診
交代制
市がん検診
–
産科予約再診
桐ケ谷 奈生
佐々木 美鳩
婦人科予約再診
船崎 俊也
特殊外来
助産外来
母乳外来
備考
新患
–
予約外・ドック・1ヶ月健診
–
市がん検診
–
産科予約再診
–
婦人科予約再診
–
特殊外来
–
午後
月
特殊外来
助産外来
母乳外来
火
特殊外来
助産外来
母乳外来
水
特殊外来
助産外来
母乳外来
木
特殊外来
助産外来
母乳外来
金
特殊外来
助産外来
母乳外来
備考
特殊外来
–
診療実績
分娩統計(年度)
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|---|
分娩 | 681 | 523 | 537 | 554 | 529 |
帝王切開術 | 139 | 106 | 93 | 113 | 115 |
無痛分娩 | 74 | 77 | 127 | 141 | 149 |
院内助産 | 34 | 23 | 257 | 245 | 149 |
手術統計(年度)
2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|---|
腹式子宮全摘術 | 70 | 38 | 46 | 49 | 31 |
腟式子宮全摘術 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
子宮脱手術 | 4 | 6 | 7 | 7 | 3 |
子宮頸がん手術 | 9 | 5 | 4 | 6 | 6 |
(広汎子宮全摘術) | 6 | 2 | 4 | 6 | 3 |
子宮体がん手術 | 17 | 14 | 12 | 10 | 22 |
卵巣がん手術 | 19 | 11 | 8 | 7 | 15 |
外陰がん | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 |
腹膜がん | 2 | 0 | 1 | 2 | 0 |
子宮筋腫核出術 | 15 | 8 | 11 | 7 | 3 |
子宮附属器腫瘍摘出術 | 11 | 6 | 8 | 14 | 17 |
腫瘍摘出術 | 0 | 2 | 3 | 2 | 0 |
開腹止血術 | 5 | 1 | 0 | 1 | 0 |
腹膜炎手術 | 4 | 2 | 3 | 3 | 0 |
試験開腹術 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
異所性妊娠手術 | 1 | 6 | 3 | 1 | 2 |
腹腔鏡下異所性妊娠手術 | 6 | 0 | 4 | 6 | 4 |
腹腔鏡下卵巣腫瘍手術 | 51 | 44 | 37 | 39 | 59 |
腹腔鏡下子宮筋腫核出術 | 3 | 3 | 11 | 3 | 5 |
腹腔鏡補助下腟式子宮全摘術 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0 |
全腹腔鏡下子宮摘出術 | 4 | 31 | 40 | 4 | 10 |
経頸管的子宮鏡下手術 | 27 | 17 | 10 | 14 | 19 |
バルトリン腺手術 | 0 | 1 | 1 | 0 | 3 |
筋腫分娩手術 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
子宮腟部円錐切除術 | 47 | 31 | 31 | 39 | 35 |
子宮内膜全面掻爬術 | 14 | 7 | 5 | 6 | 14 |
流産手術 | 10 | 10 | 24 | 15 | 16 |
子宮頸管縫縮術 | 0 | 1 | 3 | 2 | 2 |
卵管結紮術 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 |
帝王切開術 | 139 | 106 | 94 | 113 | 115 |
中心静脈カテーテルポート造設 | 1 | 2 | 8 | 5 | 3 |
その他 | 4 | 7 | 6 | 3 | 11 |
手術総数 | 467 | 360 | 381 | 360 | 375 |
病気を知る
子宮頸がん
子宮頸がんの原因の多くはヒトパピローマウイルス(human papilloma virus:HPV)の感染と分かってきました。このウイルスは性行為によって感染するため、性経験があれば、どなたでもヒトパピローマウイルスに感染する恐れがあります。ウイルスは100種類以上にも分類される中で リスクの高いタイプが知られており、数多くあるウイルスの中の一部のタイプが癌を引き起こすと考えられています。
なお、この中で、16型や18型をはじめとしたハイリスクのヒトパピローマウイルスに対するワクチンが製造されており(子宮頸がんワクチン)、このワクチン接種により約7割の子宮頸がんを予防できるとされています。(当院でもワクチンの接種を行うことができます。副反応の問題なども言われておりますが、担当医師にご相談ください)
<診断>
(1)細胞診
子宮頸部から綿棒やブラシを使用し細胞を採取して検査する方法です。検査結果はNILM(異常なし)、ASC-US(疑陽性)、LSIL(軽度異形成を推定)、ASC-H(HSILを否定できない)、HSIL(高度異形成を推定)、CIS(上皮内癌を推定)、SCC(浸潤癌を推定) などに分類され、結果に応じて方針を検討します。
(2)コルポスコープ診・組織診
細胞診の結果により、コルポスコープ(膣拡大鏡)を用いた子宮頭部の観察や、組織診(子宮頸部の一部を切断して病理検査を行う検査)を行います。
(3)HPV 検査
HPV が子宮頸部に存在しているかどうかを確認する検査で、細胞診と併用して行われることが多いです(細胞診と検査方法が同じため)
<治療>
(1)異形成
軽度異形成や中等度異形成では消失する可能性があるため、経過観察します。高度異形成は治癒する場合もありますが、がんへと進行する確率が軽度・中等度異形成に比べ高くなるため、子宮頸部円錐切除術を行うことが多いです。
(2)0期(上皮内癌)
上皮内のみに癌細胞が見られる状態で、基底膜を超えていないので転移の心配はなく、0期癌とされています。子宮頸部円錐切除術を行い、0期であることを病理組織学的に確認します。場合により子宮摘出を行うこともあります。
(3)浸潤癌
基本的に進行期により治療方法が異なりますが、患者さんの状態や合併症などにより、治療方法は個別化して検討します。
また同時に、患者さんの状態により、治療方法の選択を考えなければなりません。
I期:子宮頸部に限局しているもの
II期:子宮外へ浸潤するが、骨盤内にとどまっているもの
※I、II期に対しては、広汎子宮全摘術(子宮周囲の組織を含めて広範囲に子宮を摘出)+骨盤リンパ節郭清術、または同時化学放射線療法(CCRT)を行います。手術を行った場合は術後に放射線治療や同時化学放射線療法(CCRT)を行います。(卵巣を温存するかどうかは病状、年齢などにより判断します。) 手術の合併症として、排尿障害、リンパ浮腫、リンパ嚢胞などが生じる可能性があります。
III期:骨盤壁に達するか、または腟の下1/3まで浸潤しているもの
IV期:骨盤外や他臓器(膀胱や直腸)に転移・浸潤しているもの
※III、IV期に対しては、放射線治療・化学療法・同時化学放射線療法(CCRT)を行い、通常手術は行いません。
※各進行期は、がんの大きさや転移・浸潤部位によってさらに細分化されています。
子宮体がん
子宮体がんの原因には女性ホルモンが強く関与していることがわかっています。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは子宮内膜の増殖に関与しており、一方、女性ホルモンの一つであるプロゲステロンは子宮内膜の増殖を抑制することに関与しています。このため、閉経後のようにエストロゲンの分泌がある程度保たれている(卵巣からではなく脂肪細胞から)ものの、プロゲステロンの分泌が少ない状態が続くと子宮体がんのリスクが上がります。子宮体がんの多くは不正出血で発見されるため、不正出血が認められる場合は検査を行うことをお勧めします。
<診断>
(1)細胞診
子宮内に器具を挿入して細胞を採取して検査する方法です。検査結果は通常3段階に分類され、陰性、疑陽性、陽性に分類され、疑陽性以上は組織診で診断を確定することになります。
(2)組織診(子宮内膜全面掻把(そうは))
子宮内膜組織を採取することにより、子宮体がんの診断を確定します。子宮頸部をラミセルという器具で拡張したのち、静脈麻酔下に子宮の中に器具を挿入して子宮の内膜組織を採取します。
<治療>
原則的に手術療法を行います。放射線療法、化学療法は術前・術後に手術と併用して効果を上げるために、また、年齢などを考慮して行われる場合があります。
Ⅰ期:がんが子宮体部に留まっている
Ⅱ期:がんが子宮体部を越えて子宮頸部に広がっているが子宮外には広がっていない
Ⅲ期:がんが子宮の外に広がっているが小骨盤膣を超えない、または骨盤・傍大動脈リンパ節に転移がある
Ⅳ期:がんが小骨盤膣を越えて広がっている、または腸や膀胱粘膜に広がっている、または遠隔転移がある
(1)手術療法
腹式単純子宮全摘術+両側付属器(卵巣+卵管)摘出術+骨盤(場合によっては傍大動脈)リンパ節郭清術が基本術式です。
(2)化学療法
手術療法に前後して行われることが多い治療です。
(3)放射線療法
年齢、合併症などの全身状態を考慮して、放射線療法を行う場合があります。
(4)ホルモン療法
IA期、G1(高分化腺癌)の場合で,将来的に妊娠を希望される方にリスクもかなり大きいことをお話ししたうえで、行う場合があります。
卵巣がん
無症状のことが多く、人間ドックや他診療科で施行した検査で偶発的に発見されることがありますが、腹痛や腹部膨満感などを契機に見つかることもあります。
<診断>
(1)画像診断法 (補助診断)
a.経腹・経腟超音波検査
腹部より観察する経腹法と内診時に同時に行う経腟法があります。経腟法は腫瘍が小さくても診断が可能です。
b.CT・MRI
卵巣腫瘍の大きさ、形態や性状を検査します。
※画像診断法は、がんの確定検査ではありません。
(2)腫瘍マ-カー(補助診断)
悪性腫瘍では、血液検査において腫瘍マ-カ-(CA125、CA72-4、CEA、CA19-9、LDH、AFP、hCGなど)が上昇することがあります。
しかし、初期のものや組織型によっては陽性にならないため、その診断には限界があります。また良性でも上昇することがあります。
上記の検査で、術前の診断を行います。
(3)組織診断 (確定診断)
卵巣は腹腔内の臓器であるため、手術前に組織診断は出来ません。(腹水貯留例などでは腹水を採取して、がん細胞を確認しがんと診断できる場合はありますが、例外的です。)
従って、卵巣がんの最終診断は手術後の病理診断となります。
術前診断で、がんかどうか定かでない場合は、手術中に迅速病理診断を行い、その結果で手術の術式を決定します。
<治療>
(1)手術療法
卵巣がんの標準術式は、腹式単純子宮全摘出術+両側付属器(卵巣+卵管)摘出術+骨盤~傍大動脈リンパ節郭清術+大網切除術、(虫垂切除)です。
これから妊娠・出産を強く希望される場合には、子宮と健側卵巣を温存できるように手術の術式を考慮することになりますが、進行期や組織型などの様々な条件があります。
(2)化学療法
手術を行った後に化学療法を行う場合や手術を行う前に化学療法を行う場合などがあります。 使用する薬剤は、プラチナ系薬剤といわれる「シスプラチン」、「カルボプラチン」とタキサン系薬剤である「パクリタキセル」や「ドセタキセル」などを組み合わせて使用します。他にも、組織型も考慮します。再発の場合は以前に使用した抗がん剤の効果を考慮して、治療に使用する薬剤を検討します。また、抗がん剤以外にも分子標的薬などを用いた治療を行う場合があります。
卵管がん
組織型などが卵巣がんと類似しているため、卵巣がんの診断、治療に準じて治療を行います。
手術前に卵管がんと診断できる場合は少なく、卵巣がん、または卵巣がんの疑い、の術前診断で手術を施行して、術後に卵管がんと診断される場合がほとんどです。
腹膜がん
組織型が卵巣がんの漿液性腺癌と同じであるため、卵巣がんの診断、治療に準じて治療を行います。
手術前に腹膜がんと診断できる場合は少なく、卵巣がん、または卵巣がんの疑い、の術前診断で手術を施行して、術後に卵巣がんや卵管がんが否定的であった場合に腹膜がんと診断されます
診断基準があり、それを満たすことにより腹膜がんと診断されます。
絨毛がん
妊娠(正常妊娠、流産、胞状奇胎など)の後に発生することがあるがんです。
近年では稀ながんで、組織診断で診断したり、いくつかの診断基準を満たすことにより臨床的に診断される場合があります。
MTX(メソトレキセート)を中心としたいくつかの化学療法のレジメン(薬剤の組み合わせ)により治療します。手術療法を行うこともあります。
麻酔分娩のご案内
当院ではご希望に応じて麻酔分娩(無痛分娩、和痛分娩)を行っております。
2023年より和痛分娩を開始し、希望者全員に無痛分娩、和痛分娩のいずれかを提供できるようになりました。詳細は下記「麻酔分娩(無痛分娩、和痛分娩)のご案内」をご覧ください。
なるべく多くの方に提供できるよう努めておりますが、無痛分娩が決定した方でも、計画入院日より前に陣痛や破水で入院となった場合には、提供できない場合もございますのであらかじめご了承ください(和痛分娩の提供は可能です)。
また、無痛分娩の決定は原則32週以降になります。決まりましたら、健診時に担当医よりご報告いたします。
面会について
面会のルールは基本的に病院全体のルールに則りますが、産婦人科病棟は新生児の管理があるため、他病棟より厳しく感染予防を行っております。
- 面会時間は13時から18時です(時間の制限はありません)。
- 面会は1人の患者様に対し1日1回までとさせていただきます。
- 面会者は個室の場合は1日3名まで、大部屋の場合(カーテンを閉める)は1日2名までです(いずれも子ども可ですが子どものみは不可です、子どもの年齢制限はありません)。
- 面会者が他の方と入れ替わりで1日当たりの人数を超えて面会することはご遠慮ください。
- 病状説明や手術説明など、病院から来院をお願いする場合は上記時間外となることがあります。
- 面会手続きの際に記帳票に記載をお願いします。記帳票の内容や患者様の状態によっては面会をお断りすることがあります。
- 面会は院内でマスクを着用できる方に限ります。未成年の方の面会も可です。
- 産婦人科病棟に入院している産婦人科以外の患者さんに対しても同じルールとなる可能性があります。
立ち合い・付き添いについて
分娩時立ち合いについて
- 原則大人1人までです。
- 面会時間以外の分娩立ち合いに関しては、分娩の進行状況や立ち合い希望者の来院できるまでの時間などをふまえ、助産師の判断で来院して頂くタイミングを決定します。
- 来院していただく際には、患者様より立ち合い希望者へご連絡していただきます(状況次第では病院から立ち合い希望者へご連絡いたします)。
- 24時間立ち合い可能ですが、状況によりご遠慮いただく場合があります。
帝王切開時の立ち会いについて
- 原則予定の帝王切開に限り大人1名のみ立ち合い可としておりますが、状況次第では立ち会いをご遠慮いただく場合があります(出血リスクが高いことが予想される場合など)。
- 立ち合いの可否は担当医にご確認ください。
- 児娩出の直前(子宮を切開する頃になります)に手術室前に入室して頂き、児が病棟へ戻る際に一緒に手術室から退室して頂きます。
- 出生時の児の状態次第では接触時間が短くなることや接触できなくなることもあります。
外来付き添いについて
- 産科外来(妊婦健診)・婦人科外来、ともに外来受診時の付き添いは可ですが、マスクの着用と出来る限り少人数・短時間でのご協力をお願いいたします。
診療予約について
- 婦人科診察・妊娠関連(分娩予約など)で当科受診希望の方は、新患外来予約をお取りいただくと待ち時間が比較的少なくなります。
- 当日予約外受診も受け付けてはおりますが、予約の患者様を優先させておりますので、大幅に待ち時間がかかる場合があります。
- 当日予約外受診の場合は、午前8時30分から午前11時00分までに受付を済ませてください。
- 紹介状をお持ちの方はご持参ください。
- 紹介状をお持ちでない方は選定療養費がかかりますのでご了承ください。
婦人科診察ご希望の方(新患予約外来ご希望の方)
紹介状がある場合:コールセンター(045-628-6786)
紹介状がない場合:産婦人科(045-628-6283)
※コールセンターの受付時間は、平日9:00〜16:00、土曜日10:00〜13:00です。
婦人科疾患に関しまして、手術が必要な方やがん治療の方など総合病院での治療を要する方を優先している関係で、処方のみの方・子宮筋腫や卵巣のう腫などの良性疾患で手術不要と判断され定期フォローとなっている方・異常なしが続いている状態でがん検診を希望されている方、などは近医クリニックでのフォローを勧めさせて頂いておりますのでご了承ください。
妊娠関連(分娩予約など)で診察ご希望の方
- 現在、分娩予約に制限は設けておらず、いずれの妊娠週数の方でも受け入れ可能です。
- 妊娠関連で当科受診希望の方は、新患外来予約をお取りいただくと待ち時間が比較的少なくなります。
- 当日予約外受診も受け付けてはおりますが、予約の患者様を優先させておりますので、大幅に待ち時間がかかる場合があります。
- 当日予約外受診の場合は、午前8時30分から午前11時00分までに受付を済ませてください。
- 分娩予約並びに診療に関するお問い合わせは、平日14時00分から16時00分までの間に産婦人科外来(直通ダイヤル:045-628-6283)までお願いいたします。
近年、高齢妊娠や合併症のある妊婦さんが増えており、安全な妊娠管理とスムーズな分娩移行を目指して、妊娠初診から分娩まで一括した当院でのフォローをお勧めしております。
なお、当院での継続的な妊婦健診健が困難な方に関しましては、セミオープンシステム(当院で分娩予定ですが妊娠週数が進むまで近医で妊婦健診を行うシステムです)を採用しておりますので、ご希望の方は受診時にお伝えください。セミオープンシステムご希望の方はできるかぎり妊娠10週から13週での初診をお願いいたします。リスクが高いと判断する場合には、セミオープンシステムご希望でも当科での健診を強く勧めることがあります。 セミオープンシステムをご利用の方で帝王切開が決まっている方や無痛分娩ご希望の方は、妊娠32週頃までに当院へ戻って頂けますと幸いです。
遠方からの帰省分娩で妊娠初期に受診出来ない方は、経過に問題のない場合は妊娠34週までには当科を受診できるように調整をお願いいたします。
TOLAC(帝王切開後経腟分娩)や胎児外回転術(逆子を治す処置)、双胎や骨盤位での経膣分娩、ご希望での計画入院については、原則行っておりません。
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