2022/3/30
アピアランスケア



がん化学療法看護認定看護師の花井です。
今回はアピアランスケアについてご紹介したいと思います。
アピアランスケアとは、国立がん研究センター中央病院外見関連患者支援チーム(平成17~24年、現アピアランス支援センター)が作成した言葉で、「医学的・整容的・心理社会的支援を用いて、外見の変化を補完し、外見の変化に起因するがん患者の苦痛を軽減するケア」と定義されています。
「外見の変化を補完」とありますが、治療で外見が変化しても必ずアピアランスケアを行わなければならない、ということはありません。
ただ、治療による外見の変化は身体・心理的な苦痛だけではなく、社会的苦痛をもたらす場合が少なくありません。苦痛がある患者さんへは、アピアランスケアにより「患者と社会をつなぐ」支援が重要となっています。
当院5階の化学療法センターには、「アピアランスケア室」があります。
化学療法では、薬剤の特性によって体毛や肌、爪への影響が起こることが多いため、それらに対するセルフケアの指導、周りの環境や患者さんの気持ちを整えるサポートをさせていただいています。肌や爪のケアやメイクに用いる物品の紹介やウィッグの試着などを行うこともできます。
外来・入院を問わず、相談していただくことができますので、気軽に声をかけていただければと思います。