Department of Pediatrics and Allergy Pediatrics
小児科
小児科・アレルギー小児科について
地域のこども達のために、すべてのこども達のために。
小児科では、横浜市小児救急拠点病院として、24時間36日絶え間ない小児救急医療体制を維持し、地域の先生方と連携して急性疾患や検査が必要なこども達を診療します。また、アレルギーセンターの中心的診療科として、専門的な診療、情報発信、啓蒙活動などを広く実施。小児腎臓、循環器、神経疾患では専門医による専門外来を開設、周産期では産婦人科と連携し新生児の診療に当たっています。他方、学校検診の精密検査や区役所での乳幼児健診の支援など小児保健活動にも貢献しています。
当院の小児科は、こども達の健やかな成長とご家族のご多幸を応援、お手伝いいたします。
治療について
午前は小児一般診療および予約診療、午後は専門外来を中心とした予約診療を行っています。午後の急な受診にも対応しますので、小児科外来にご連絡ください。紹介状がなくても受診できますが、別途選定療養費がかかりますのお含みおきください。
また、日本アレルギー学会の教育研修施設(正施設)に認定されており、毎日、アレルギー専門医が初診のお子さんの診療に対応しています。食物アレルギーでは、食物経口負荷試験を入院・外来ともに積極的に行っています。
入院では、ご家族のご希望に応じて、付き添いの有無が選択できます。また、個室への入院では感染症への対応や快適な入院生活を送ることが可能です。なお、個室をご希望の場合は、別途室料差額がかかりますのでお含みおきください。
医師紹介
小児科部長/アレルギー小児科部長
磯崎 淳(いそざき あつし)
専門分野
- 小児の気管支喘息
- アレルギー
- 感染症
経歴
- 出身大学:防衛医科大学
- 医師免許取得年:1998年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定小児科専門医・指導医
- 日本アレルギー学会アレルギー専門医・指導医(小児科)
- 日本感染症学会感染症専門医・指導医
- 日本喘息学会喘息専門医
- ICD制度協議会認定ICD(インフェクションコントロールドクター)
副部長
町田 裕之(まちだ ひろゆき)
専門分野
- 小児科一般
- 小児腎臓
経歴
- 出身大学:山形大学
- 医師免許取得年:2001年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定小児科専門医・指導医
- 日本腎臓学会腎臓専門医・指導医
アレルギー小児科副部長
小張 真吾(こばり しんご)
専門分野
- 小児科一般
- アレルギー
経歴
- 出身大学:横浜市立大学
- 医師免許取得年:2008年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定小児科専門医・指導医
- 日本アレルギー学会アレルギー専門医(小児科)
- NCPRプロバイダー
医長
伊藤 育容(いとう いくよう)
専門分野
- 小児科一般
- 川崎病
経歴
- 出身大学:千葉大学
- 医師免許取得年:2008年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本専門医機構認定小児科専門医
- 日本小児感染症学会小児感染症認定医
- 日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門」コース終了
医師
藤井 まどか(ふじい まどか)
専門分野
- 小児科一般
経歴
- 出身大学:宮崎大学
- 医師免許取得年:2016年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
医師
朱田 貴美(あかだ よしみ)
専門分野
- 小児科一般
経歴
- 出身大学:愛知医科大学
- 医師免許取得年:2017年
医師
吉川 奈央子(よしかわ なおこ)
専門分野
- 小児科一般
医師
梶田 由衣(かじた ゆい)
医師
梅田 聡太(うめだ あきひろ)
医師
清宮 絵里(きよみや えり)
外来担当医表・休診表
診療科 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小児科 | 午前 | 新患・再診 | 磯崎 淳 町田 裕之 藤井 まどか |
小張 真吾 朱田 貴美 梅田 聡太 |
磯崎 淳 藤井 まどか 朱田 貴美 |
町田 裕之 小張 真吾 梶田 由衣 |
磯崎 淳 梶田 由依 伊藤 育容 |
– |
午後 | 乳健・予防接種 | (乳幼児健診) 1ヶ月健診のみ |
※予防接種/ジナシス | – | – | (乳幼児健診) 1ヶ月健診のみ |
※交代制 | |
特殊 | 清宮 絵里 磯崎 淳(アレルギーセンター) |
梅田 聡太 小張 真吾(アレルギー) ■渡辺 好宏(神経) 磯崎淳(アレルギーセンター) |
磯崎 淳(アレルギー) 藤井 まどか(アレルギー) 町田 裕之(腎臓) 朱田 貴美 |
小張 真吾(アレルギー) ■中野 裕介(循環器) 伊藤 育容 |
梶田 由衣 | 紹介状必須・予約制 ■2・4週 |
診療科
小児科
午前
月
新患・再診
磯崎 淳
町田 裕之
藤井 まどか
火
新患・再診
小張 真吾
朱田 貴美
梅田 聡太
水
新患・再診
磯崎 淳
藤井 まどか
朱田 貴美
木
新患・再診
町田 裕之
小張 真吾
梶田 由衣
金
新患・再診
磯崎 淳
梶田 由依
伊藤 育容
備考
新患・再診
–
午後
月
乳健・予防接種
(乳幼児健診)
1ヶ月健診のみ
特殊
清宮 絵里
磯崎 淳(アレルギーセンター)
火
乳健・予防接種
※予防接種/ジナシス
特殊
梅田 聡太
小張 真吾(アレルギー)
■渡辺 好宏(神経)
磯崎淳(アレルギーセンター)
水
乳健・予防接種
–
特殊
磯崎 淳(アレルギー)
藤井 まどか(アレルギー)
町田 裕之(腎臓)
朱田 貴美
木
乳健・予防接種
–
特殊
小張 真吾(アレルギー)
■中野 裕介(循環器)
伊藤 育容
金
乳健・予防接種
(乳幼児健診)
1ヶ月健診のみ
特殊
梶田 由衣
備考
乳健・予防接種
※交代制
特殊
紹介状必須・予約制
■2・4週
診療実績
病気を知る
気管支喘息
気管支喘息はゼイゼイ・ヒューヒューといった喘鳴や突然の呼吸困難を繰り返す疾患です。こどものぜん息は軽症化かつ減少傾向にありますが、診断が曖昧であったり適切な管理・治療がなされていなかったりするお子さんも散見されます。また、長引く咳の原因がぜん息であることは、往々にしてみられます。当科では、正しい診断と重症度判定に基づく適切な管理・治療を実施。ぜん息への病態理解、お子さんに合わせた薬剤の選択、吸入手技の個別指導を行っています。また、年長児では呼吸機能検査や呼気一酸化窒素濃度測定などを用い、客観的な診断、管理の一助としています。
食物アレルギー
食物アレルギーには様々な病型がありますが、こどもで多く見られるのが即時型です。原因となる食物を摂取して2~3時間以内に皮膚の発赤や掻痒、蕁麻疹などが出現し、さらに咳や嘔吐・や腹痛なども伴うことがあります。重症ですと、喘鳴や呼吸困難、繰り返す嘔吐・強い腹痛などが出現するアナフィラキシーがあり、血圧低下や意識障害を伴い、生命にかかわる状態になることもあり得るのがアナフィラキシーショックです。当科では、正しい診断に基づき必要最小限の除去を目指しつつ、積極的な食物経口負荷試験を実施し、食べられるようになることを目指しています。また、アドレナリン自己注射薬(エピペン○R)も適応に合わせ積極的に処方し、処方に際しては個別指導を行っています。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、他に明らかな皮膚の病気でない、痒い湿疹がよくなったり悪くなったりを繰り返す皮膚の病気です。まずは、皮膚の炎症を抑えるように適切な強さのステロイド外用薬を適切な期間使用し、改善すれば徐々に減量しつつ、他の外用薬や保湿剤に変更しながら、ステロイド外用薬をなるべく使用しなくても良好な皮膚の状態を維持できるような治療を目指します。また、近年はステロイド以外のアトピー性皮膚炎に有効な外用薬も、子どもに使用できるようになりました。当科では、適切な外用薬の選択にあわせ、スキンケアや外用薬の塗り方などの個別指導を実施し、すべすべお肌の維持を目指します。
スギ花粉症
スギ花粉症は国民病であり、成人でも多くの患者さんがいらっしゃいますが、現在は小学生の約半数がスギ花粉症とのアンケート結果もあり、平均発症年齢は5-6歳と言われています。当科では血液検査による評価の他、内服以外にも点眼薬や点鼻薬による症状改善を実施。舌下免疫療法によるスギ花粉症の根本的治療にも取り組んでいます。
※2024年現在、スギ舌下免疫療法は製薬会社の事情で新規処方ができなくなっております。開始希望の方は適宜お問い合わせください。
花粉-食物アレルギー症候群
花粉-食物アレルギー症候群は食物アレルギーの一種類ですが、花粉症に罹患している年長児が生の果物などを食べると口がかゆくなる症状が典型的で、近年急速に増加しています。ハンノキ(シラカンバ)花粉症によるバラ科(桃やリンゴ、イチゴなど)果物に対する症状や、スギ花粉症によるトマトに対する症状などが有名です。残念ながら今のところ効果的な治療法は判明していませんが、もしも症状が疑われた場合は一度ご相談ください。
こどもの血尿、蛋白尿
血尿、蛋白尿は尿にそれぞれ血液(赤血球)やタンパクが混じっている状態であり、「おしっこの色が変」、「(幼稚園、学校などの)尿検査で異常を指摘された」、「なんとなく顔や体が浮腫んでいる」などをきっかけに小児科外来を受診されることが多いです。こどもの血尿、蛋白尿は経過をみるだけでよいものから治療(高次医療機関への紹介も含む)が必要となるものまで様々であり、当科では血液/尿検査や腹部超音波検査などを行い、適切な管理を行うよう心がけています。「こどものおしっこ」で気になることがありましたら、遠慮なくご相談ください。
尿路感染症
尿路感染症は意外と罹り安い病気です(3か月未満の乳児では最も多い細菌感染症、小児全体でも呼吸器感染症に次いで2番目)。症状も発熱、哺乳/食欲不振、排尿時痛など様々であり、尿中に白血球や細菌が検出されることで診断をつけます。抗菌薬加療が中心ですが、尿路感染症を起こす要因として排泄の不良習慣(便秘や過度に排尿を我慢するなど)や(先天性の)腎尿路奇形などがあり、腹部超音波検査をはじめとした画像検査が必要となることもあります。
夜尿症
夜尿症は5歳を過ぎても月に数回以上「おねしょ(夜尿)」が続く状態であり(※赤ちゃんの頃から5歳までのおねしょは成長過程によるものです)、おおよそ小学校1年生の10%、中学3年生の1%にみられます。「夜尿症がある」ことは保護者の方々が思っている以上に本人にとってはストレスであり、自然に改善するのを待つよりは治療を始めた方が治りが早いです。昼間の尿失禁の有無や血液/尿検査、画像検査等を行い、原因となる病気がないことを確認した後に生活指導や内服加療、アラーム療法などを行っていきます。なかなか話しづらい(と思われている)夜尿症ですが、どうぞお気軽にご相談ください。
川崎病
川崎病は1967年に川崎富作先生が報告した原因不明の病気です。乳幼児に多く、発熱と共に全身の血管に炎症がおき、様々な症状を伴います。熱、両側の眼球結膜の充血、赤い唇と苺のようにブツブツの舌、体の発赤疹、手足の腫れ、首のリンパ節の腫れの6つの症状のうち5つ以上の症状があれば川崎病と診断しますが、症状の揃わないタイプの川崎病もあります。小さなお子さんではBCG接種部位が赤くなることも特徴的です。血管炎が心臓の冠動脈に起こる事が知られており、現在でも川崎病患者さんの約3%に冠動脈の拡大や瘤(動脈瘤)といった後遺症を残します。川崎病を診断して適時に治療を開始し、冠動脈の炎症を早期に抑えることが重要です。当科では日本小児循環器学会が提唱したガイドラインに基づき、治療を行っています。
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