HOME > 診療科・部門 > 臨床工学部
臨床工学技士は、現在の高度化する医療に不可欠な医療機器の医療専門職として、先進医療の一端を担っています。
主な業務は、人工呼吸器、人工心肺装置、血液浄化装置等の生命維持管理装置を含む医療機器の操作および保守点検を実施することで、安全かつ質の高い医療を支え、多職種で構成されるチーム医療に貢献しています。
また、日々進歩する医療機器・医療技術に対応すべく、一人ひとりが更なる専門知識・技術の向上を目指し、関連学会への積極的な参加や認定資格の取得等、日々研鑽を重ねています。
集中治療室では人工呼吸器、血液浄化装置、補助循環装置(PCPS、IABP)など多種多様な医療機器が使用されており、これらの操作および保守管理を行なっています。
また、毎朝行われる多職種によるミーティングに参加して、患者さんの情報を共有し、治療方針の確認をしています。
2014年度から当直業務を開始し、24時間体制で緊急業務に対応しています。
心臓血管外科手術における人工心肺装置、心筋保護装置、自己血回収装置などの操作をはじめ、整形外科での自己血回収装置の操作、泌尿器科、外科で使用されるダヴィンチのセットアップ、泌尿器科の仙骨刺激療法に使用するプログラマーの操作など、さまざまな診療科の手術に携わっています。
当院は2018年にハイブリッド手術室が完成し、2019年4月に経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)実施施設として認定を受けました。
臨床工学技士もハートチームの一員としてチーム医療に携わっています。
透析室のベッド数は8床あり、血液透析療法およびアフェレシス療法全般、腹水濾過濃縮を施行しています。
臨床工学技士は、透析装置の準備、バスキュラーアクセスへの穿刺を行っており、医師、看護師と綿密な連携をとって、より一層安全な治療を提供できるよう心掛けています。
透析機器は、年間点検計画表を作成して、定期点検、定期パーツ交換を行うなど、管理方法を徹底することにより、「2018年度透析液水質確保加算」の施設基準を満たす水質管理を実施しています。
輸液ポンプ、シリンジポンプ、除細動器、人工呼吸器など1,300台以上におよぶ医療機器の中央管理を行っています。
医療機器管理ソフトを運用して、購入や廃棄、貸出、返却、点検、修理状況など、情報の一元管理を行い、精度性能の維持と効率の良い貸出運用、迅速な修理やトラブルに対応しています。
修理に関してはメーカー主催のメンテナンス講習会を受講し、安全に使用できる体制を構築しています。
また、病棟で使用中の人工呼吸器は使用中点検を行うことで、安全かつ適切な管理に努めています。
経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)施行のため、心臓血管外科医、循環器内科医、麻酔科医、看護師、理学療法士、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士によって構成されています。
臨床工学技士は、体外循環技術認定士の資格を有しており、予期せぬトラブルに適切な対処ができるよう、万全の態勢を整えています。
医師、看護師、理学療法士、臨床工学技士で構成され、医療安全と院内における呼吸管理に関する教育、呼吸に係わる医療の質の向上を目的として活動しています。
臨床工学技士は3学会合同呼吸療法認定士の資格を有しており、マニュアル整備、教育、患者さんへのアセスメントなどの役割を担い、安全な医療の提供に努めています。
救急医、集中治療医、看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床工学技士で構成され、看護師および研修医を対象「コードブルーメディカルラリー」(患者さん急変の想定下で、知識・技術を競う競技会)の開催と、医療従事者のための蘇生トレーニングコースであるICLSの開催を主な活動としています。
ICLSの開催に携わる臨床工学技士は認定インストラクターの資格を有しています。
医師、看護師、臨床工学技士で構成されています。
当院では、2014年2月に手術支援ロボットdaVinci SiHDサージカルシステムを導入しました。
臨床工学技士は、装置の術前・術中のセットアップとトラブル対応が主な業務であり、手術を円滑に進めるために、超音波診断装置など必要な機器の接続も行っています。
医療法では新たに医療機器を導入した際、該当部署の使用者に対して研修会を実施することが義務付けられています。
これに対して工学と医学の知識を併せ持つ我々臨床工学技士が、院内すべての職員を対象に研修会を開催しています。
医療機器安全管理責任者として、新規導入医療機器に限らず、院内で使用する各医療機器の安全使用について、職員一人ひとりへの知識の普及に貢献しています。