MENU

放射線治療科

放射線治療について

がん治療方法のひとつで、手術や抗がん剤治療と組み合わせて行うこともありますが、がんの種類や進行の程度によっては放射線治療単独でも良好な治療効果が得られることがあります。

たとえば、喉頭がんでは、手術をすれば声を失ってしまいますが、あまり進行していないがんでは放射線治療のみで治ってしまうものもあります。

また、乳がんでは、初期であればがんの部分のみを部分的に切除した後に放射線治療を追加する乳房温存療法が確立したことで、昔のように乳房をすべて取ってしまわなくてもよくなってきています。

このように放射線治療は、身体の機能や美容を損ねることなく、「障害」を最小限にとどめつつ治療を行っています。痛みもなく、麻酔をかけることもありません。治療前と同じような日常生活も送れます。

これからのがん診療においてますます需要が高まってくる治療方法です。

治療装置と治療風景

図1 治療装置と治療風景

操作しているところ

図2 操作しているところ

テレビモニターで観察していますので安心して治療が受けられます。

対象となっている主な疾患

肺がん、乳がん、前立腺がん、食道がん、喉頭がん、子宮がんなどの悪性腫瘍、脳転移、骨転移などの転移性腫瘍

特色

  • 病気を切らずに治せます。
  • 手術より体の負担は少ないです。
  • 手術をしたくない方やご高齢や持病などで手術が難しい方にも行えます。
  • 通院治療が可能です。
  • 治療時間は1回約10分程度です。
  • 治療期間は病気によって異なりますが平日の週5日を2~7週間です。
  • がんによる痛みをやわらげる治療も行っています。

当院の放射線治療科が積極的におこなっていること

  • 外来通院治療がつらくなった場合は入院して治療を継続することができます。
  • 肺がんの患者さんにおいて、4日間で治療が終わる定位放射線治療をおこなっています。

定位放射線治療とは?

一般的に「ピンポイント照射」と呼ばれており、放射線を多方向からがん病変に集中してあてます。このため従来より多くの線量を少ない回数で治療することができます。ご高齢や持病のために手術ができない方でも十分な効果が期待できます。

図3(A)

図3(A)

図3(B)

図3(B)

図3 肺がんの定位放射線治療

  • (A)肺がん(赤い印の部分)に多方向から放射線をあてます。
  • (B)肺がん(赤い印の部分)の周囲のみに放射線があたりますがその他の部位にはあたりません。
図3(A)

図4(A)

図3(B)

図5(B)

図4 肺がんに対する定位放射線治療の治療効果

  • (A)治療前
  • (B)治療5か月後 がん(赤丸印)が小さくなっています。