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平成28年度第1回 成人ぜん息教室 開催報告
◆日時 : 平成28年6月7日(火) 15:00~16:00
◆場所 : みなと赤十字病院 3階大会議室
◆開催目的 : 成人喘息の病態と治療について理解していただくことを目的とする
◆対象者 : 一般市民
◆参加者数 : 35名
◆講義内容 : 「成人ぜん息の合併症-COPD・鼻炎・副鼻腔炎・胃食道逆流症について-」
アレルギーセンター長 中村医師
アンケート結果(回答者35名)
◆今回の教室は何で知りましたか?(複数回答可)
①外来受診時のお知らせ 23名
②院内ポスター 0名
③横浜市広報 8名
④ホームページ 3名
⑤その他(友人の紹介) 2名
◆今回の教室は役立ちましたか?
①いろいろ知ることができ、役に立った 30名
②前から知っていることだったが、確認になった 2名
③前から知っていることだったので、あまり必要な内容ではなかった 0名
※未回答 3名
◆今回のぜん息・アレルギー教室でどのような話が一番役立ちましたか?(複数回答可)
・好酸球性副鼻腔炎について
・COPD(慢性閉塞肺疾患)と喘息の関係について(4)
・GERD(胃食道逆流症)と喘息の関係について(11)
・鼻炎と喘息の関係について(6)
・合併症の治療の重要性について(3)
・喘息の合併症が多さに驚いた(6)
・生活上の注意点について
・自己管理の重要性について
◆今後も参加したいと思いますか?
①ぜひ参加したい 12名
②都合がつけば参加したい 15名
③内容による 5名
④参加しないと思う 1名
※未回答 2名
◆今後取り上げて欲しいテーマ、ご意見・ご要望・ご感想等
【テーマ】
・咳喘息について(2)
・喘息と上手くつきあっていく方法
・呼吸器疾患の治療法の今後について
・眼疾患について
・肝炎について
・薬と治療の因果関係について
【ご意見】
・講演時間が短かったような気がした。
【ご感想】
・副鼻腔炎があり、手術をすれば喘息もよくなると言われたが、やはり手術は怖いので躊躇している。
・母親が喘息で、体質はあるようだが発症はない。3年前よりリウマチの治療を始めたが、その後胃食道逆流症、副鼻腔炎となった。リウマチの薬の副作用とばかり思っていたが、つながりがあることがわかり腑に落ちた。
・鼻炎の症状があるので、かかりつけの医師に相談しようと思った(2)
・自身の病気について知ることの大切さを痛感した。
・鼻炎、副鼻腔炎は手術をしたらよくなるのか知りたい。
・「管理無くして喘息管理は難しい」との言葉に耳が痛かった。
・治療の根本的な目標ができた。
◆質疑応答
Q1 逆流性食道炎の症状で「おくび」とはどのような症状ですか?
A1 げっぷや胸焼けと似たような表現で使います。
Q2 2年前に胃カメラの検査をして逆流性食道炎の診断を受けた。薬を内服していたが、途中で止めた。薬は継続した方が良いのか?
A2 薬を中断して症状がなければ経過をみても良いが、再度胃カメラの検査を受けて、薬を続けた方が良いかを相談してはどうか。
Q3 アレルギー科に通院している。検査をして喘息ではないと言われたが、喉が荒れていて、咳がでる。逆流性食道炎の可能性があると言われ、パリエットを内服したが、咳が止まらない。どうしたらよいか?
A3 アストグラフで気道過敏性がないのであれば喘息は否定されています。咳は他の原因で起きている可能性があります。咳だけの症状で一番多いのは咳喘息ですが、その他に副鼻腔炎や逆流性食道炎なども。逆流性食道炎を疑いパリエットを処方されて効果があったなら、逆流性食道炎の可能性があります。効果がなかったら他の方法を考えた方が良いかと思います。
Q4 逆流性食道炎と喘息が合併することを知り驚きました。去年の2月喉が腫れたような症状と声枯れがあり、近くの耳鼻咽喉科に受診した。鼻からファイバーを入れて検査したが、異常がなく風邪だろうと言われました。今も声が枯れたような感じがあり、治療している喘息との関連があるのかもしれないと感じている。今の症状を主治医に伝えた方がよいか?
A4 喉のイガイガ感や声枯れも逆流性食道炎の症状であるので主治医に相談してみるのが良い。逆流性食道炎の診断は、24時間食道の中に管を通し、先端にアルカリ性と酸性を測る機器を装着。胃液が逆流するとpH(水素イオン濃度)が酸性に傾くことで確実な診断がつきます。