Department of Radiation Oncology
放射線治療科
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放射線治療科
放射線治療科について
放射線治療科では、症状緩和を目的とした放射線治療や、外科手術や化学療法との組み合わせによる放射線治療を行っています。がんは、今後人口の高齢化に伴い増えることが予想されております。
がん治療の3本柱として、外科手術、化学療法、放射線治療がありますが、放射線治療は他の治療方法と比較して、高齢者においても安全で身体への負担の少ないというのが特徴です。比較的小さいがんであれば、放射線治療単独での治癒ができます。手術を行えば身体の形や機能が失われてしまうような部位のがん(喉頭がんなど)では、声を失わずに治療が可能です。
また、バセドウ病、甲状腺がん術後および進行前立腺がん(骨転移)を対象とした放射性同位元素を用いた放射線治療(アイソトープ治療)も行っています。
治療について
ほぼ全てのがんが治療対象ですが、がんの発生部位、大きさ、進展度、患者さんの年齢、全身状態、患者さんからの希望をもとに、治療の目的を明確にしたうえで、患者さんにとって最善最適な治療方法を選択し治療を実施。治療方法については、他の診療科と密に連絡をとり、一部の診療科とは定期的なカンファレンスも行っています。
当院では、より高精度の放射線治療として、2008年より体幹部定位放射線治療を開始し、2023年8月に最新型のリニアック装置(Varian社製 TrueBeam)への更新を機に、2023年9月から強度変調放射線治療(IMRT / VMAT)、2024年4月から転移性脳腫瘍に対する定位放射線治療を開始しています。
医師紹介
放射線治療科部長
荻 成行(おぎ しげゆき)
専門分野
- 放射線治療
- 核医学診断治療
経歴
- 出身大学:東京慈恵会医科大学
- 医師免許取得年:1995年
- 専門医・認定医・指導医(資格):
- 日本放射線腫瘍学会および日本医学放射線学会認定放射線治療専門医・研修指導者
- 日本核医学会核医学専門医・PET核医学認定医
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
外来担当医表・休診表
診療科 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
放射線治療科 | 午前 | 治療新患核医学新患 | 荻 成行 | 荻 成行 | – | – | – | 予約制 |
再診 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 予約制 | ||
午後 | 治療新患・再診 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 荻 成行 | 予約制 |
診療科
放射線治療科
午前
月
治療新患核医学新患
荻 成行
再診
荻 成行
火
治療新患核医学新患
荻 成行
再診
荻 成行
水
治療新患核医学新患
–
再診
荻 成行
木
治療新患核医学新患
–
再診
荻 成行
金
治療新患核医学新患
–
再診
荻 成行
備考
治療新患核医学新患
予約制
再診
予約制
午後
月
治療新患・再診
荻 成行
火
治療新患・再診
荻 成行
水
治療新患・再診
荻 成行
木
治療新患・再診
荻 成行
金
治療新患・再診
荻 成行
備考
治療新患・再診
予約制
放射線治療科
12月9日(月)荻休診
12月16日(月)荻休診
診療実績
原発巣別放射線治療患者数
2021年 | 2022年 (2022年4月~12月) | 2023年 (2023年8月~2024年3月) | |
---|---|---|---|
脳・脊髄腫瘍 | 6 | 2 | 0 |
頭頚部腫瘍 | 14 | 13 | 11 |
食道がん | 11 | 9 | 12 |
肺がん・気管・縦隔腫瘍 | 29 | 28 | 23 |
乳がん | 118 | 76 | 75 |
肝・胆・膵がん | 5 | 4 | 2 |
胃・小腸・結腸・直腸がん | 11 | 9 | 4 |
婦人科腫瘍 | 9 | 8 | 5 |
泌尿器系腫瘍 | 36 | 11 | 41 |
造血器リンパ系腫瘍 | 3 | 6 | 5 |
皮膚・骨・軟部腫瘍 | 1 | 0 | 2 |
その他(悪性腫瘍) | 0 | 0 | 0 |
良性疾患 | 2 | 2 | 4 |
年間合計 | 245 | 168 | 184 |
院内 | 224 | 158 | 172 |
院外 | 21 | 10 | 12 |
※2023年1月~7月は放射線治療装置更新につき治療休止
アイソトープ治療
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
---|---|---|---|
バセドウ病(ヨウ素) | 34 | 14 | 19 |
甲状腺がん(ヨウ素) | 7 | 5 | 9 |
前立腺がん(ラジウム) | 1 | 3 | 1 |
※2022年度はヨウ素カプセル供給不足の影響あり
病気を知る
早期肺がんに対する体幹部定位放射線治療
早期肺がんでは、患者さんの状態により手術が難しい場合や手術の希望がない場合などに体幹部定位放射線治療を行っており、手術と同等の治療成績が報告されています。
がんにピンポイントに多方向から放射線を照射するのが特徴で、治療期間は1~2週程度と通常の放射線治療より短かいです。
転移性脳腫瘍に対する定位放射線治療
脳腫瘍のうち転移性脳腫瘍では、旧装置では脳全体が治療対象でしたが、装置の更新に伴い、大きさや個数にもよりますが、転移巣のみへのピンポイント照射が可能になりました。これにより正常部位の障害が少なくなり、治療回数も短縮しました。
強度変調放射線治療(IMRT / VMAT)
がんは時にいびつな形をしています。IMRTはがんの形状に合わせて放射線の強さを変えながら高い線量で治療できる治療方法です。このため周囲の正常組織への線量が最小限に抑えられるため副作用も少ないです。当院では前立腺がんや頭頚部がんを対象として、IMRTを応用したVMAT(強度変調回転放射線治療)を行っています。
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