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乳房同時再建手術

「当院で乳房再建を受けた患者さん、これから受ける患者さんヘのお知らせ(第2報)」

乳房同時再建手術とは

がんの広がりのため、乳房をとらなければならない患者さんに対し、切除した乳房を作る手術です。

乳房同時再建手術は、乳がんの治療に影響を与えない範囲で、乳房の手術と同時に行うことができます。また、手術の回数は増えますが、後日行う事も可能です。

切除した乳房を再建するには、欠損部位になんらかのものを入れる必要があります。インプラント(人工物)を入れる方法と自分の組織を使用する方法があります。

自分の組織を用いて再建する方法

お腹の皮膚と脂肪を使い乳房を再建する方法(DIEP flap)と背中の皮膚、脂肪、筋肉を使い乳房を再建する方法(LD flap)があります。

手術が一回で終わり、自分の組織というメリットがありますが、乳房以外の部分に傷がつくというデメリットがあります。

図1 遊離腹部皮弁(DIEP)

図2 広背筋皮弁(LD)

インプラント(人工物)を用いて再建する方法

乳がんの手術時に大胸筋の下にエキスパンダーといわれる風船を入れます。風船を3か月程度かけ膨らませ、2度目の手術でシリコンインプラントと入れ替えます。

他の部位に傷がつかない利点もありますが、長期的には再度入れ替える必要があり、加齢による変化には対応していないデメリットがあります。

図3 エキスパンダー・インプラント

再建方法のちがい

再建方法の違いを示します。

自家移植 インプラント
DIEP(遊離腹部皮弁法) LD(広背筋皮弁法)
形の自由度 あり そこそこあり あまりなし
手触り 自然、温かい 自然、温かい やや硬い、やや冷たい
耐用年数 長い 萎縮することあり 長期的には入れ替えが必要
手術の回数 1回 1回 2回
乳房以外の傷 あり あり なし
手術時間 長い やや長い 短い
体への負担 大きい やや大きい 小さい
費用 健康保険の適応 健康保険の適応 健康保険の適応
合併症 血流障害、皮弁壊死 血流障害、漿液腫 感染、露出、リンパ腫
入院期間 10日程度 14日程度 7日程度
積極的適応 大きな下垂のある乳房 - 両側乳癌
適応外 妊娠希望のある方 - -