PETセンター

PET検査について

PETとは、陽電子放射断層撮影装置(ポジトロン・エミッション・トモグラフィー)の略語です。

がん細胞は正常の細胞に比べて多くの(3~8倍)ブドウ糖を取り込むという性質を利用して、ブドウ糖にフッ素-18というごく微量の放射性物質(放射性同位元素)をくっつけた薬品(FDG)を体内に注射します。すると、がん細胞は正常な細胞より多くのFDGを取り込みます。そこから放出される放射線をPETカメラでとらえて画像化し、がん細胞の位置や大きさなどを調べます。

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PET検査(FDG)の有用性は?

主に次のようなものがあります。
◆脳における検査の有用性
 ・難治性てんかんの診断
◆心臓における検査の有用性
 ・虚血性心疾患の診断
 ・心サルコイドーシスの診断
◆がんにおける検査の有用性
 ・早期発見
 ・良性か悪性かの質的診断
 ・がんの部位や広がりの診断
 ・治療効果の判定
 ・再発や転移の診断

PET検査の安全性ついて

PET検査では放射性薬剤を投与しますが、その被曝量は胃のバリウム検査の約半分(2.2mSV)です。

放射性物質は2時間後には約半分に減り、尿中からの排泄もあって翌日にはほとんど体内に残りません。また検査薬『[18F]FDG』はブドウ糖に似た薬剤なので副作用の心配がありません。

PET検査の限界について

PETといえど数㎜単位の小さながん細胞は発見できません。また、検査薬([18F]FDG)は炎症などがん以外の病気にも集積します。このためPETで異常があった場合、がんかどうか確定診断のために、さらに他の検査が必要になることがあります。PET検査にも見つけるのが得意ながんとそうでないがんがあります。PET検査は万能ではないことをご理解ください。