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訓練・研修会について
災害拠点病院としての医療体制を強化するため、行政や救助機関等と連携し各種訓練や研修会に積極的に取り組み、日ごろから災害への備えを行っています。
赤十字主催の訓練・研修会
1 横浜市立みなと赤十字病院総合防災訓練
大規模災害等の発生に備えて、院内全体での防災訓練を年１回開催しています。
訓練では、外来スペースを利用して多数傷病者の受入れと治療を行うほか、病院機能の維持と、効果的かつ効率的な医療提供を目指して、情報収集や指揮命令等を行う災害対策本部の運営について本番さながらに訓練を行います。
2 赤十字救護班主事基礎研修会
効果的な医療活動ができるよう、関係機関・他医療チームとの連絡・調整、診療サポート、活動環境整備等のロジスティクス部門を担う「主事」の養成とスキルアップを目的とした研修です。
被災地に派遣された場合の活動と、当院が被災した場合の受援に関する能力向上を行い、電気・通信・車両・幕営などの資器材の取り扱いについての習熟を目指します。
3 救護員としての赤十字看護師養成研修
人間のいのちと健康、尊厳を守る赤十字の使命に則り、他職種と連携しながら医療を提供すると共に、被災者に寄り添う災害看護を実践できる看護師の養成を目指す研修です。
発災直後の急性期から避難所での生活、戸別訪問など長期に渡っての身体的・精神的なケアや保健・衛生等の環境整備まで多岐に渡る活動の基礎を学びます。
4 こころのケア研修
災害等による心理的な負担を軽減するPFA(サイコロジカルファーストエイド)の考え方に基づき、被災者の気持ちを落ち着かせ、困難な状況を乗り越えるための心理社会的支援を「みる・きく・つなぐ」の具体的手法と共に学ぶ研修です。
また、被災者を支援する側の救援者や自身のこころのケアを実施することで、惨事ストレスへの対応にも役立てられています。
5 救護班要員教育訓練
被災地への災害派遣を想定し、救護班(医師・看護師・薬剤師・主事)を編成して行う宿泊型の訓練です。
医療救護体制の理解を深めると共に、救護所の設置やトリアージ、多数傷病者の受入れの演習を行うほか、出動から帰還までの一連の流れを体験し、実災害に即した実動訓練を行います。
6 救護活動用車両安全運転研修会
救急車や救護活動用車両での緊急走行や被災地での悪路走行を想定した運転技術と法令に関する研修です。緊急時においても安全に車両を運航するスキルの習得を目指します。
行政・救助機関との訓練・研修会
1 災害時通信訓練
災害時にも通信が途絶しないよう行政や他機関と毎月1回、通信訓練を実施しています。
当院には、日本赤十字社業務用無線、神奈川県MCA無線、横浜市MCA無線、神奈川県防災行政通信網、衛星電話、災害時優先電話、広域災害救急医療情報システム(EMIS)等の様々な通信手段を配備しています。これらの通信手段を有効活用するためにも、設備点検と使用者の習熟を上げるため定期的な訓練を行います。
2 全国瞬時警報システム(Jアラート)伝達試験
神奈川県では、国民保護に関する情報を瞬時に発信するJアラートの訓練を年に複数回行っており、当院屋上に設置したスピーカーでも鳴動試験を行い、正しく情報が伝達できるかの確認を行っています。
3 ドクターヘリ・救助機関ヘリの受入れ
当院屋上にはヘリポートを設置し、海上保安庁や横浜市消防局等のヘリコプターで搬送される傷病者を24時間365日体制で受け入れしています。各種訓練等では、実際の機体を離着陸させて患者の受け入れ手順や連携を確認しています。
4 小型救助船による傷病者受入訓練
当院の南東側デッキに、小型船舶が係留可能な船着場を設置しています。
海難事故の傷病者搬送や災害時に陸路が寸断した際の物資補給などに活用され、訓練を実施しています。
5 旅客船事故対応訓練
日本赤十字社神奈川県支部と第三管区海上保安本部は、救護活動協定を締結しており、船舶事故や大規模災害が発生した場合は協働して救護活動を行います。
本協定に基づき海上保安庁と船舶事故を想定した医療救護訓練を実施しています。横浜港に面する当院の特徴でもあります。
6 航空機事故対処総合訓練
日本赤十字社神奈川県支部と国土交通省東京航空局東京空港事務所は、救護活動協定を締結しており、東京国際空港(羽田空港)で航空機事故や多数傷病者が発生した場合は当院から救護班を派遣します。
本協定に基づき羽田空港で開催される訓練に、当院から救護班が参加しています。
7 九都県市総合防災訓練
毎年9月頃に開催される「九都県市総合防災訓練」に参加しています。
九都県市(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市・千葉市・さいたま市)地域には、総人口の約4分の1に当たる約3,600万人が生活し、政治・経済の中枢機能が集積しています。当院では、首都直下地震等に備えて他機関との連携や医療救護活動の訓練に参加しています。訓練は一般公開されますので、県民の皆さまに活動をご覧いただく機会でもあります。
